初めに、読み終わって思った事は、この本で書かれている事は「通販企業」に限って適用されるものではない、B2Bでも、B2Cでも、C2Cでも、むしろ、個人でも応用できる仕組みが書かれているなぁということでした。
社長が知らない 秘密の仕組み 業種・商品関係なし! 絶対に結果が出る「黄金の法則」

評価:★★★★★ (amazonの評価:★★★★★)
タイトルがあやしい感じをかもし出してますがw中身はしごく的を得た、というか、見失ってしまっていた事が、しっかりと裏づけされて書かれていました。健康食品通販「やずや」で実践されたノウハウがすごく勉強になったし、これは何度も読んで、自分でも実戦してみたい内容。
本書の始まりは、通販企業と一般的に使われている「RFM分析」や「ABC分析」といった手法の落とし穴から。
・RFM分析
R 「Recensy(最終購入日)」 / F 「Frequency(累積利用回数)」 / M 「Manetary(累積利用金額)」
単純には上記のような切り口から、上位に来る顧客を抽出し、アプローチをかける事で売上を上げる為の分析手法。
上位の顧客にだけアプローチをするので、レスポンスは高いが、伝え方を間違ってしまうと、優良な顧客が流出してしまう原因となる。
それに対して、「やずや」西野氏が開発したという「顧客ポートフォリオ・マネジメント(CPM)」について、実戦的な手法論が細かく記載されています。
まず、その顧客分類は下記10パターンになるというところから。
・初回客 (初回購入客) ⇒ 不安
・よちよち客 (2回目以降) ⇒ まだまだ不安
・コツコツ客 (特定回数以上、特定金額未満) ⇒ 安定客
・流行客 (特定金額以上) ⇒ 値引、プレゼントに敏感
・優良客 (特定回数以上、特定金額以上) ⇒ 売上の大部分を占める
・初回離脱客 ⇒ 初回購入で離脱
・よちよち離脱客 ⇒ 数回購入で離脱
・コツコツ離脱客 ⇒ 安定顧客から離脱
・流行離脱客 ⇒ 流行客から離脱
・優良離脱客 ⇒ 優良客から離脱
初回客 ⇒ よちよち客 ⇒ コツコツ客 ⇒ 優良客 の4ステップで成長する。
また、それぞれの「離脱客」に戻ってきて頂く為の各施策。
上記、それぞれの顧客に対する分析と、分類方法、また、それぞれの顧客ステージごとにアプローチするポイントやアプローチ内容、優先順位などなどに加え、どの部分の数字の変化に敏感になるべきか、その目標値なども事細かに記載されています。
(初回客からよちよち客へ推移する率は最低50%以上が目標とか、初回客へのアプローチタイミングとアプローチの具体的な内容とアプローチ回数などなど)
実際に実践するとしても、それぞれの企業の課題によって最初に手をつける部分が違うと思いますが、その際に取るべき内容と優先順位に関しても記載されてる。
以下に、本書のポイントを記載してみたいと思いますが、どんな手法に対しても共通な前提「売ることよりも、お客様を喜ばせる事が大切」とか「お客様は株主、今、投資をしてくれているという事を忘れない」といった精神は、忘れず大切にしたい。
・「新規客を増やす」ことより、「既存客を守る」ことのほうが重要
・より最近、より回数多く、よりお金を払ってくれるお客様をフォローすれば短期的に売上は伸ばせるが、そのやり方では既存客は育たない
・離脱しそうなお客様をいち早く発見し、コミュニケーションで良好な関係を築く事が、お客様の流出を防ぐ初歩的作業
・これまでの欧米型マーケティング手法では見落とされていた「コツコツ客」こそ、実は宝の山
・キャッシュが回収できるのは「優良客」。そこに至るまえの顧客維持に関するコストは、「費用」ではなく「投資」と考えること
・お客様は整理された情報を求めている。「初回客」「よちよち客」へは商品情報を、「コツコツ客」「優良客」へは会社情報を提供すること
・顧客フォローの最優先順位は「優良離脱客」。この層には、商品を売り込むのではなく、向こうから戻ってきたくなるサービスを考える
・クロスセリングのタイミングは「コツコツ客」以降。それ以前に行っても、お客様は混乱し流出するだけである。
・「初回客」は、コミュニケーションをとればとるほどリピート客になる確率は高まる
・100人の「初回客」がいたら、50人以上を「よちよち客」に育てるのが目標
・リピートを前提としない企業でも、コミュニケーションをとり続けることで、「再び指名される」会社になれる
・人は嫌いな会社に1円も払わない。1円でも払うのは行為を持っている証拠
・自社が取るべき対策は、「お客様を変える」ことではなく、「私たち自身が変わる」こと
といった感じで、本質を捉えている非常に参考になる本でした。
そういえば、読みながら思い出していたのですが、社会人なりたての時、ホンダの営業マンをしていて、これに近しい事をやっていた気がします。毎日手書きの手紙は欠かさなかったし顧客フォローアップの考え方も近しい。その経験があったからか、スラスラスラと読めました。





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